
資産運用や投資を始めようとしている方の中で、FXに興味があるという方も多いのではないでしょうか。
FXは、少額から簡単に始められるということがメリットではありますが、どのような取引方法なのかや仕組みについて知らないという方も多いと思います。
FXとはどのような投資?為替や株との違いについて解説
FXの投資がどのようなものかについて、知らないという方も多いのではないでしょうか?まずは、FXや為替という言葉の意味や株式投資との違いについて、初心者にわかりやすく解説していきます。
FXとはどのような取引?
そもそもFXは「Foreign Exchange(外国為替)」という言葉に由来しています。外国の通貨を交換して利益を稼ぐという投資方法です。
したがって、2つの国の通貨のレートが値上がりするかどうかを予測して取引を行うというのがFXの本質です。
FXと為替との違い
FXは外国為替取引の略称であるため、為替という言葉との違いについて気になるという人も多いのではないでしょうか。
為替は外国だけでなく、自国の通貨だけでも取引可能です。例えば、振込や小切手による支払いも、内国為替という為替取引になります。
FXのように2つの通貨を交換する行為を「外国為替」といい、為替取引の1種です。しかし、FXでは、「外国為替証拠金取引」という取引方法が用いられています。
外国為替証拠金取引とは
外国為替証拠金取引とは、外国為替(2国間の通貨の交換)を証拠金を預けて取引するという方法です。
実際の為替取引には証拠金とは別の資金を借りることで、取引を行います。取引の結果、生じた損失や利益については証拠金で調整します。
購入時と売却時の資金は証拠金ではなく、FX会社の資金を用いて行われますが、売却時に発生した100,000円の利益は自分の取り分として証拠金に加算されます。
損失が発生した場合には証拠金から損失額を支払って決済します。したがって、取引には自分の資金を使用しませんが、決済時に自分の資金が利用される取引が証拠金取引です。
FXと株との違い
FXと株との大きな違いは投資対象です。株(株式投資)とは、企業が株式を発行し、投資家が売買することで利益を稼ぎます。
一方で、FXの場合には2国間の為替レートを用いて、通貨の価値の変動で利益を稼ぐ取引方法です。投資対象が大きく異なるため、リスクが異なります。
FXと株の細かい取引方法の違いについては以下の表の通りです。
株 | FX | |
---|---|---|
投資対象 | 企業 | 通貨 |
銘柄数 | 取引所に上場している企業の数 | 世界各国の通貨の数 |
取引時間 | 証券所の取引時間 ※日本の場合9:00〜15:00 |
約24時間 |
必要資金 | 数万円〜数十万円 | 数千円〜 |
価格変動要因 | ・企業の決算 ・国の景気 ・各国の金融政策 |
・国の金利政策 ・景気動向 ・国の情勢 |
FXの場合の取引対象は通貨であり、「2つの国」について注目する必要があります。したがって、国の政策や景気など全体を捉える力が必要です。
FXの利益の仕組みや取引方法について解説
FXというものがどうやって利益を得ているのか、稼ぐ仕組みについてわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここからは、FXで稼ぐ仕組みや取引方法、注文方法について解説していきます。
FXで儲かる仕組み
FXには様々な取引方法がありますが、利益を得る仕組みというのは2種類しかありません。
- 為替差益(キャピタルゲイン)
- スワップポイント(インカムゲイン)
FXで利益を稼ぐ仕組みについて、詳しく確認していきましょう。
為替差益
為替差益とは為替レートの差額で得られる利益のことです。例えば、米ドル/円のレートが1米ドル=100円から1米ドル=105円に変動した際には、ドルの価値が上昇したということになります。
為替差益のように売買したことで発生した利益をキャピタルゲインといいます。FXの基本的な収益構造はキャピタルゲインによるものです。
したがって、投資初心者の場合には為替差益で稼ぐということを覚えておく必要があるでしょう。
スワップポイント
FXの利益の仕組みには「スワップポイント」というものがあります。スワップポイントとは、「金利差調整分」とも呼ばれ、2カ国間の金利差によって発生する利益です。
それぞれの国の通貨には金利が設定されているため、高い金利の通貨もあれば低い金利の通貨もあります。
スワップポイントのように、売買の差額で利益を稼がずに、一定の配当や金利などによる収入のことをインカムゲインと呼びます。
スワップポイントはポジションを保有している間は毎日発生するものであるため、FXのトレードの中でも安定的な収入を期待することができます。
FXの取引方法や注文方法についてわかりやすく解説
FXの利益を稼ぐ仕組みは為替差益、スワップポイントの2つしかありませんが、取引方法や注文方法には様々なものがあります。
様々な取引を駆使して利益を稼ぐことができるため、自分の取引スタイルなどを確立することが重要です。
買い/売りとは
FXの基本的な注文方法のことを「買い/売り」と呼びます。例えば、米ドル/円で日本円を米ドルに交換する場合は「買い」になります。
FXの取引の場合には、買い/売りそれぞれが独立しておらず、必ず反対の取引を行なって決済しなければいけません。買いを行なった場合には、必ず売りで決済が必要です。
FXの4つの投資スタイル
FXの取引スタイルには、大まかに分けると次の4つが挙げられます。
- スキャルピング
数分〜1時間程度の短時間で決済まで完了させる取引方法 - デイトレード
当日中に決済を完了させる取引方法 - スイングトレード
数日〜数週間程度で決済を完了させる取引方法 - ポジショントレード
数週間〜数ヶ月以上ポジションを保有し続ける取引方法
上記のように、トレードスタイルによってポジションを保有する期間が異なります。スキャルピングのように決済までの時間が短い場合には、少額の利益をコツコツと積み上げる必要があります。
一方で、ポジショントレードなどの長期間の取引になる場合には、1度の取引で変動する金額が大きいです。したがって、取引回数は少ないですが、1度に大きなリターンを狙うことになります。
スイングトレードやポジショントレードの場合には、チャート分析だけでなく、将来的な世界情勢や金利政策などに注目しながら取引を行うことが重要です。
FXの簡単な注文方法、成行注文と指値注文とは
FXの注文方法には様々なパターンがありますが、簡単な注文方法として挙げられるのが、成行注文と指値注文の2つです。
成行注文 | ・注文を行なった時点で最短のレートで決済される |
---|---|
指値注文 | ・希望の売買レートを指定しレートに達した時点で注文が成立する |
成行注文は約定のスピードを重視する注文方法で、その時点でのレートで決済されます。
すぐにポジションを保有することができますが、相場急変時には注文時と約定時のレートが大きくずれる(スリッページ)可能性も考慮しなければいけません。
一方で、指値注文は注文時にレートを指定して、指定レートに達した段階で取引が成立します。
したがって、指定レートからずれて約定しても自分の不利な価格になることはありません。
FXの様々な注文方法
FXの注文では成行注文・指値注文以外にも様々な注文方法があります。
逆指値注文 | ・買いの場合は「指定レート以上」 ・売りの場合は「指定レート以下」 上記のように指値注文の逆の動きに対応する注文方法 |
OCO注文 | ・指値と逆指値の2つの注文を同時に出す方法 ・片方の注文が成立すると、もう片方の注文をキャンセルする |
IFD(イフダン)注文 | ・新規注文が約定したら、自動的に決済注文を出す方法 |
IFO注文 | ・IFO注文とOCO注文を合わせた方法 ・新規注文と同時に指値と逆指値の2つの注文を出せる |
上記のような注文方法は、自分がレートを見ていない場合にも自動で注文が成立するための便利なツールです。
また、IFD注文を出しておくことで、約定時に決済注文を出せるため、相場に貼りつく必要がありません。
FXの自動売買(EA)とは
FXには、自分で注文を出して取引を行う方法以外にも自動売買(EA)というものがあります。
EAとは「Expert Adviser」の略称で、自動売買プログラムのことです。自動売買プログラムを設定しておくと、自分で注文を出さなくても自動で注文を出してくれるため忙しい人にもおすすめです。
リピート系注文 | ・買い、売りのライン、決済の値幅ラインを設定する ・上下を繰り返す相場(レンジ相場)に効果的 |
システムトレード | ・事前に設定した様々なルールにしたがって、機械的に注文を行う ・プログラムを自分で設定するか、既存のプログラムから選択するかの2通りの方法がある |
一般的にはリピート系注文の方は売買のレートと決済の値幅のみを選択するため、シンプルに設定できる分、カスタマイズ性が低いというデメリットがあります。
一方でシステムトレードの場合には、様々なプログラムやルールを設定できるため、より理論に基づいた自動売買が可能ですが、設定が難しいなどがデメリットです。
自動売買ではなく、自分で注文を出して取引を行う方法は「裁量取引」と呼ばれます。
プログラムにしたがって、注文を出すため、相場の急変時など臨機応変さは裁量取引に劣ります。
FXで用いられる専用用語について初心者向けに解説
FXでは様々な専門用語が用いられているため、取引を行なっている方や勉強を始めたい方の中でも何を言っているのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここからはFXを始める際に最低限知っておきたい専門用語について次のものを解説します。
- スプレッド
- レバレッジ
- ポジション
- エントリー
- ロスカット
それぞれの用語の意味について、詳しく確認していきましょう。
スプレッド
スプレッドとは、トレードを行う際の買値と売値の差額です。FXには取引手数料がかからない分スプレッドが実質的なコストとなります。
したがって、FXでは実際のレートよりもスプレッド分ずれた金額で取引を行わなければいけない点に注意が必要です。
レバレッジ
預けた証拠金の何倍もの取引ができる仕組みのことを「レバレッジ」と言います。
FXでは1度の取引で行う最低通貨量が決まっています。10,000通貨以上が最低取引通貨単位の場合に米ドル/円の取引を行うと100万円以上の資金を1度に取引しなければいけません。
ポジション
ある通貨を決済していない状態のことを「ポジション」と言います。例えば、米ドル/円の「買い」を行なって、決済していない場合には、「米ドル/円のポジションを保有している」と言います。
「買い」から入った場合には買いのポジション(ロングポジション)を保有している、「売り」から入った場合には、売りのポジション(ショートポジション)を保有していると言います。
エントリー
新規で注文が決済され、ポジションを持つことを「エントリー」と言います。エントリーについては、どのレートで注文したのかを表すために「〇〇円でエントリーした」というように使われています。
エントリーの反対として、決済を行うことを「クローズ/エグジット」と言いますが、頻繁に使われることはありません。
FXの取引ではポジションを保有するエントリーポイントが重要視される傾向にあります。適切にエントリーすることで利益を得やすくなるため覚えておきましょう。
ロスカット
保有しているポジションの損失が拡大しないように、一定以上の含み損が発生した際にポジションを強制決済する仕組みが「ロスカット」です。
例えば、証拠金10万円で30万円分の取引をした場合(レバレッジ3倍)、保有ポジションに10万円の損失が発生していると、証拠金の全額が損失分として相殺されてしまいます。
証拠金以上の損失が発生した場合には、不足分をFX会社に支払う必要があるため、証拠金以上の損失が出ないようにロスカットで強制決済を行うということです。
例えば、相場が急変して大きな損失が発生した場合に、不足分の証拠金を支払うことができないといったケースも起こり得るため、ロスカットの存在は非常に重要になります。
初心者におすすめのFX会社5選
FXに興味を持った方は実際に口座開設を行い、取引を始めてみましょう。ここからは、初心者が取引を始めるのにおすすめFX口座について、紹介していきます。
DMM FX
- 取引応援ポイントでお得にトレードが可能
- 公式LINEでのお問い合わせに対応
- 最短即日で取引開始
- 株を保有している人は証拠金不要で取引を始められる
DMM FXの嬉しいサービスとしては「取引応援ポイント」が挙げられます。
「取引応援ポイント」とは、通貨ペアの新規取引に応じてポイントが貯まる仕組みで、貯まったポイントは1ポイント=1円単位で交換することができます。
また、株を担保にFXの取引を始められる「DMMFX株券担保サービス」が便利です。保有株式の株価の70%を証拠金として取引できるため、現金を入金しなくても取引を始められます。
取り扱い通貨ペア数 | 21種類 |
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最小取引通貨単位 | 10,000通貨〜 |
スプレッド(米ドル/円) | 0.2銭 |
スワップポイント(米ドル/円) ※2021年10月12日時点 |
買い:7.0円 売り:-10.0円 |
レバレッジ | 最大25倍 |
手数料 |
口座開設手数料:0円
口座維持手数料:0円 取引手数料:0円
入金手数料:0円
出金手数料:0円
ロスカット手数料:0円
|
お問い合わせ時間 |
電話によるお問い合わせ 【冬時間】月曜日 7時00分~土曜日 6時50分 【夏時間】月曜日 7時00分~土曜日 5時50分 LINEによるお問い合わせ 24時間可能 |
GMOクリック証券
- 業界最狭水準のスプレッド※
- 取引ツールが豊富で機能性が高い
- 新規口座開設で最大30万円のキャッシュバック
GMOクリック証券の魅力は、取引ツールの豊富さです。スピード注文に対応している「はっちゅう君FX+」やテクニカル指標が豊富な「プラチナチャート」など、自分の取引スタイルに合わせて適切なツールを選択できます。
スプレッドも業界最狭水準※のため、取引に必要なコストが低く、初心者の方でも利益を増やしやすくなっています。
※出典:GMOクリック証券 公式サイト
取り扱い通貨ペア数 | 20種類 |
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最小取引通貨単位 | 10,000通貨〜 |
スプレッド(米ドル/円) | 0.2銭 |
スワップポイント(米ドル/円) ※2021年10月12日時点 |
買い:7.0円 売り:-10.0円 |
レバレッジ | 最大25倍 |
手数料 |
口座開設手数料:0円
口座維持手数料:0円 取引手数料:0円
入金手数料:0円
出金手数料:0円
ロスカット手数料:500円
|
お問い合わせ時間 |
【冬時間】月曜日7:00〜土曜日7:00 【夏時間】月曜日7:00〜土曜日6:00 |
外為どっとコム
- 業界最狭水準のスプレッド
- 取り扱う通貨ペア数が30種類と豊富
- マーケット情報、ニュースが充実
※対象期間:口座開設月から翌々月末まで
外為どっとコムのメリットは、マーケット情報や投資に関するニュースが豊富で、情報収集に最適という点です。
さらに、取引できる通貨ペアの種類は30種類と、マイナー通貨ペアも幅広く取り扱っているため、相場の状況に合わせて適切な通貨で取引できます。
※出典:外為どっとコム公式サイト
取り扱い通貨ペア数 | 30種類 |
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最小取引通貨単位 | 1,000通貨〜 |
スプレッド(米ドル/円) | 0.2銭※原則固定(例外あり) |
スワップポイント(米ドル/円) ※2021年10月12日時点 |
買い:7.0円 売り:-32.0円 |
レバレッジ | 個人の場合最大25倍 |
手数料 |
口座開設手数料:0円
口座維持手数料:0円 取引手数料:0円
入金手数料:0円
出金手数料:0円
ロスカット手数料:0円
|
お問い合わせ時間 |
【冬時間】月曜日 7時00分~土曜日 7時00分 【夏時間】月曜日 7時00分~土曜日 6時00分 |
対象期間:口座開設月から翌々月末まで
LINE FX
- 業界最狭水準のスプレッド※
- 公式LINEで為替変動の通知を確認できる
- 最低取引通貨単位が1,000通貨と少額から取引可能
LINE FXの最大の特徴は、LINE公式アカウントとの連携機能です。為替の変動通知や経済指標、指定レートに到達した際にLINEでメッセージが送られるため、相場を逃さず取引できます。
公式LINEから、アプリや取引画面をすぐに開くことができ、アプリを探す手間を省くことが可能です。
また、業界最狭水準のスプレッド※を提供している点や取引通貨単位が1,000通貨以上と少額取引に向いている点もメリットで、初心者でも取引しやすいです。
※出典:LINE FX公式サイト
取り扱い通貨ペア数 | 23種類 |
---|---|
最小取引通貨単位 | 1,000通貨〜 |
スプレッド(米ドル/円) | 0.2銭 |
スワップポイント(米ドル/円) ※2021年10月12日時点 |
買い:5.0円 売り:-8.0円 |
レバレッジ | 最大25倍 |
手数料 |
口座開設手数料:0円
取引手数料:0円
入金手数料:0円
出金手数料:0円
ロスカット手数料:0円
|
お問い合わせ時間 |
LINE公式アカウントからのカスタマーサポート
【冬時間】月曜日 7時00分~土曜日 6時50分
【夏時間】月曜日 7時00分~土曜日 5時50分 |
みんなのFX
- 業界最狭水準のスプレッド※
- システムトレード(自動売買)が利用できる
- スワップポイントのキャンペーンが充実
みんなのFXでは、システムトレード(自動売買)が利用できることが大きなメリットです。
システムトレードを利用することで、相場のエントリーポイントを逃さず取引を行えるため、普段仕事で忙しいという方でも取引しやすくなります。
※出典:みんなのFX公式サイト
取り扱い通貨ペア数 | 29種類 |
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最小取引通貨単位 | 1,000通貨〜 |
スプレッド(米ドル/円) | 0.2銭 |
スワップポイント(米ドル/円) ※2021年10月12日時点 |
買い:15.0円 売り:-18.0円 |
レバレッジ | 最大25倍 |
手数料 |
口座開設手数料:0円
口座維持手数料:0円 取引手数料:0円
入金手数料:0円
出金手数料:0円
ロスカット手数料:0円
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お問い合わせ時間 |
【取引に関するお問い合わせ】 平日AM7:00~PM10:00まで 【口座開設に関するお問い合わせ】 平日AM9:00 ~ PM6:00まで |
まとめ
今回は、FXについて初心者向けに解説していきました。FXは2国間の通貨の取引を行う投資方法で初心者の方でも始めやすい投資方法となっています。